救命救急センターで働く救急看護師になるために必要なスキルや資格を確認しましょう。
いわずもがな、救急看護師として働くためには看護師の資格を取得しなければなりません。資格を取得するためには看護大学や看護短大、専門学校などを卒業して国家試験に合格する必要があります。近年は大学で学んで資格を取得する看護師が増えているようです。准看護学校を卒業して准看護師になった後、看護師の資格を取得することも可能ですが、救急看護師として働くことを望んでいるなら初めから看護師の資格を取得した方がいいでしょう。
看護師の資格を取得した後、すぐに救急医療の現場で経験を積むケースもありますが、実際にはある程度の経験とスキルが求められます。迅速な判断力や高度な知識、様々な事態への対処能力などが必要なので、一般的な医療現場で経験を積んでから目指すケースも多いようです。すぐに救急医療分野に挑戦するのであれば、それなりの覚悟と事前の準備が必要です。救急看護師として活躍するためには経験も必要ですが、向上心や目的意識を持って常にスキルアップしていく姿勢が求められます。
救急看護師は応急処置を実施する機会が多いので、心肺蘇生術などの専門的なスキルが求められます。救急カートや心電図の使用方法、解除技術についても学ばなければなりません。緊急対応の際は、呼吸の確認や気道の確保のために意識レベルをチェックして即座に判断を下す必要があります。その上で応援要請などを行いますが、その際は必要な情報を整理して迅速かつ明確に伝えるスキルが求められます。
緊急性の高い患者の対応には、適切な判断やアセスメントを瞬時に行うスキルも必要です。先のことを予想しながら処置を行い、冷静に状況を見据えながら医師の指示に従って動きます。こういったスキルを身につけるためには、本人の努力が重要になります。「自然と身につくだろう」という意識ではなく、忙しい中でも自己研磨に励む姿勢が求められます。
救命救急センターで働きたいのであれば、「ICLSインストラクター」の取得をおすすめします。日本救急医学会が認定している資格です。ICLSは「Immediate Cardiac Life Support」の略で、突然の心肺停止に対する適切な対応と蘇生法を学べます。
トリアージや救命技術を学びたい看護師におすすめなのは、「トリアージナース育成研修会」と「外傷初期看護セミナー(JNTEC)」です。どちらも日本救急看護学会が実施しているもので、専門的な知識と技術の習得に役立ちます。