一次救急・二次救急・三次救急の違い

一次救急・二次救急・三次救急の違い

救命救急センターは三次救急に分類されます。一次救急・二次救急との違いを確認しましょう。

違いや特徴を知る

一次救急に分類されるのは、一般的な地域病院や診療所などの医療機関です。二次救急以降になると紹介または搬送される形で患者が来院するケースが多くなります。受け皿が最も広いのは一次救急で、二次救急・三次救急になるにつれて病院数は限られていきます。

救急指定病院について

一次救急・二次救急・三次救急の違いを理解する際の指標となるのが救急指定病院です。救急指定病院は消防法第二条第九項における「救急病院等を定める省令」に基づき指定された病院です。救急医療における専門的な知識や技術を有する医師が常時在籍しており、必要とされる医療行為を実施できる設備が整っています。救急隊による救急患者の搬送が容易な場所にあり、搬入に適した構造でなければなりません。医療法に定められている「医療計画の内容」「医療機関の所在地域における救急業務の対象となる傷病者の発生状況等」を踏まえて認定され、救急医療に際する地域の重要な拠点として機能しています。
救急指定病院は都道府県ごとに作成される医療計画書に基づいて医療体制が分けられており、それが一次救急・二次救急・三次救急です。三次救急になるにつれて患者の症状は重く、緊急性は高くなっていきます。この区分に応じて、救急指定病院は症状などを素早く見極めた上で必要な処置を実施します。救急指定病院に運ばれる救急患者は重篤であるケースが多く、それに対して適切な医療を提供するために、あらかじめ3段階の明確な区分を用意しています。

それぞれの特徴

一次救急は軽症患者に対して実施される救急医療です。必要に応じて二次救急の医療機関を紹介するケースもありますが、入院治療を必要としない患者を対応することの方が多くなります。二次救急は入院や手術が必要な患者を24時間体制で受け入れています。救急患者の初期診療から手術、入院までを対応します。救急患者の専用病床も整備されており、救急医療における専門的な知識と技術を有した人員配置が求められます。
三次救急は最も緊急性が高く、かつ高度な医療を必要とする患者を受け入れています。重篤患者や特殊疾病患者の受け入れがメインで、24時間体制で運営されています。医療機関の中で最も救急医療に特化しており、そこで働くためには当然ながら専門的な知識や技術が必要です。また、医療従事者が救急医療を学ぶ教育機関としても機能しています。

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